今日の雑学、何話そう。

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12月3日

奇術の日
奇術の日と聞くと、何だか怪しいなと思う人も多いと思います。私自身も初めて聞いた時は、怪しいと思いました。調べて見るといわゆる手品のことです。

そこで手品の歴史についてお話します。日本における奇術の始まりは奈良時代に唐より仏教とともに伝来した散楽が始まりとされています。狂言や能などと同じ源流を持っていると言われています。その後、大道芸として発展し戦国時代には芸として完成していきました。

一方世界では、どうなのでしょうか。諸説ありますが、紀元前1700年頃のものと考えられている書物に当時のファラオの前で演じた奇術師の様子が詳細に描かれており、始まりではないかと言われています。ギリシア・ローマ時代には奇術師を「小石を使うもの」という意味の言葉calculariusや「カップを使うもの」という意味の言葉acetabulariiで呼び、これは「カップとボール」(ラテン語acetabula et calculi)を表していています。この時代の文書には、奇術師に関連する逸話や見聞録が数多く存在するようになりました。奇術は古代、国家形成以前の時代から行われていたとされ、これは古代の集団においてそれを統率するリーダー的役割の人間は、不思議な力があることが大きな影響力を持っていた(日本では卑弥呼など)ことに由来します。リーダーは、民衆とは違ったことができるということをアピールすることで権力を得たともいわれるからです。中世から近世にかけて西ヨーロッパにおいても同様だったと言われています。

以上が日本と世界の手品のルーツの話です。日本では初期から芸として楽しまれていたのは、意外でした。日本では卑弥呼は手品師というより占い師というイメージが強いですね。そして、何でこの日が奇術の日となった理由は、奇術(手品)につきもののかけ声「ワン(1)ツー(2)スリー(3)」です。日本奇術協会が1990(平成2)年に制定しました。語呂なのです。